What’s Hot / What’s Not

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多様性で何かがはじけた。「ワンピース歌舞伎」は期待を裏切る素晴らしさ。
先週、話題のワンピース歌舞伎の初日を観ました。
http://www.kabuki-bito.jp/theaters/shinbashi/images/shinbashi_20151011fb.jpg?html

開場前の新橋演舞場は、テレビ取材が若い人を囲んで取材中。
大人気漫画の歌舞伎化。それもスーパー歌舞伎セカンド!
若い方がいつもよりグンと多い。狙い通りに歌舞伎人口の裾野を広げていることに嬉しい気持ちがする。
 
等身のルフィの人形が舞台中央にたって開演を迎える。あれ歌舞伎の定式幕は?っというとこから型破り。
休憩を含む約5時間の舞台があっという間。
ワンピース漫画を事前に読むことも出来たが、あえて読まずに楽しめるのかと思った。
事前取材で猿之助が「ワンピース知らない人にも分かる様にする」と言っていたので、それに甘えることに。
 
役者の衣装、化粧が漫画のキャラクター通りになっているのではないかと思った。伝統のとらわれない素晴らしいデザイン。声色や演技もイメージどおりに仕上がっているのでは。
でも知らない私には、そんな事と関係なくとっても面白い。それもまた重要。
 
多様性の舞台。
猿之助率いる花形役者の面々、隼人、巳之助が、のびのびと素晴らしい。初めて歌舞伎を見る人にも素晴らしさが分かるとおもう。他の役者もぴったりの配役でみんな生き生きと演じて楽しんでいる様にも見える。もちろん猿之助の演じる3つの異なる役も、同じ役者かと疑ってしまうほど。なかんずくルフィになってしまっている。歌舞伎役者でない役者も、前回の「空を刻む」と比べると、よりなじんできているのも良い。歌舞伎役者でない役者の参加にも意義があると思う。彼らの出来る事と出来ない事があるが、出来る事で舞台が盛りあがる。
 
ルフィのゴムの手が伸びる工夫は、どんな風になるのか話題の一つ。生の人間が歌舞伎の工夫であっと驚く演出。何度でもみたくなるほど。また映像との恊働による表現もある。
真っ赤な衣装の黒子が(変な言い方!)トンボをきってめらめら燃える炎や、大きなフラッグで溶岩の熱さの表現は、アナログなのに、驚かされる。アナログと言っても人間の高いレベルの芸による表現が歌舞伎になっている。
 
ゆずのつくったテーマ音楽で劇場が揺れる。役者も観客も一緒に歌ってる。こんな歌舞伎があっただろうか。手拍子が自然に湧く。他の客と喜びを分かち合える楽しさ。


素晴らしい舞台を感謝。歌舞伎ではない歌舞伎で、歌舞伎が出来る限界を押し上げた感じ。若い役者で舞台にスピード感が生まれる。これ若い客には大事だとおもう。映像を使っているけど、ほぼ人間の力で演じきっている。 初日の完成度も高かった。きっと大変な稽古だったでしょう。もちろんスタンディングオーベーション。カーテンコールもやんややんやの賑わい。満足満足でした。

ぜひご覧になってください。おススメです。

 
| 歌舞伎日記 | 21:40 | - | - |
 
歌舞伎十八番4つ一挙にまとめたスピードアップの寿三升景清。海老蔵が巨大海老の前で大見得は必見。
新橋演舞場の初芝居は、海老蔵構想の寿三升景清の通し狂言。


歌舞伎十八番のうち、復活狂言をふくめ4つの景清ストーリー(関羽、景清、鎌髭、解脱)を一挙に掛け合わせた大胆な構想。ちょっと欲張りかもしれないけど、何でもありの歌舞伎というところもいいかも。江戸時代はそうだったのかも。4つを一つにするのでスピーディーな展開。これも現代にあっている。

 
このうち「鎌髭」は昨年京都南座で海老蔵による復活狂言をみたので、すでに新橋の舞台でこれがみられるのもうれしい。南座での公演があったので、今回の芝居につながったのでしょうね。実験と言っては失礼ですが、新しい試みを継続して、面白くしてくれるのは楽しみです。
 
お正月らしく荒事があるのがいいです。海老蔵ならでは、似合ってる。
舞台の幕に12世團十郎の手による海老の絵が、華やか。


ロビーには、鎌髭の大羽子板がお正月らしく。


 
話の途中には、巨大エビの作り物がでて来て、その前の景清の大見得。もう華やかで、気持ちが高揚します。荒事クライマックスです。成田屋ににらんでもらって、今年無病息災です。最後の解脱は、打って変わって所作事で静の舞台。関羽から、景清、鎌髭、解脱とめまぐるしく衣装、化粧が変わり、見せ所満載でした。
 
芝雀の阿古屋もいい。玉三郎の阿古屋は、琴、三味線、胡弓と演奏するのだけれど、今回は、このシーンは含まれてなかった。獅童が道化の入道役。景清と絡むので大役。スケールが大きい入道になり、笑えて楽しめた。カッコいい侍姿の立ち会いも美しいけれど、こんな役も出来るのがいい。先月母上が急死された悲しみをかくして熱演。素晴らしい役者根性です。応援の拍手が大きかったです。

幕引きの後アンコールは、新橋ならでは。サクッと幕引きの後終わるのが普通だけど、思い切り拍手できるアンコールもいい。

まだ若い海老蔵が宗家を担うのは重責でしょうが、新しい試みを18世勘三郎から受け継いだ次世代の役者の一人として、海老蔵ならではの芝居を見せてくれるのを楽しみです。そんな年明けです。

26日は楽日です。楽日をみます。
 
| 歌舞伎日記 | 23:15 | - | - |
 
新春浅草歌舞伎見応えあり!愛之助の義賢と壱太郎の小万の頑張り。猿之助と渡り合う巳之助の頑張り。
新春浅草歌舞伎。昼の部観劇。
 
幸運にも、この日のお年玉のご挨拶は、猿之助。猿之助として初めて浅草歌舞伎に登場。なんか面白い事言うのかしらとおもったら、真面目なご挨拶。若手を引き連れた座長らしく、しっかりしたご挨拶。若手がとてもがんばっていると持ち上げているところが、いい感じ。
 
今回のお目当ては、愛之助の義賢最期。もうずっと前に、多分初めて演じた頃にみたきり。去年の人気ドラマの影響で、若いお客さんが多い感じ。見せ場が多いので、分かりやすく楽しめる演目。とっても素晴らしい義賢でした。立ち回りシーンが次々に変化していき、テンポがいい。仏倒しでは、戸板が組まれて、その上に愛之助がのり、客席を見下ろす高さ。そこから、戸板にのったまま、横に倒れていくのに、みんなアーッて驚いていた。大拍手。最後階段上から大の字になって前に倒れる予想外の終わり方にビックリ。そして大拍手。カーテンコールあったら良いなあって思うぐらい感激。前にもみたのに、感激しました。自信にあふれて素晴らしかった。

脇を固める、壱太郎の小万もキレイで、きりっとしてとっても良かった。愛之助に、きっちりついていっているという感じです。若手が頑張っているって猿之助が言ってた通り。小万がもって逃げる源氏の白旗が、そういえば、実盛物語で、切り落とされた腕が白旗をもつのが登場するのが、この小万なんだと今頃分かった次第。

 
亀鶴の折平も良かった。奴の空色に金の縁取りの衣装がよく似合ってた。いろんな役が出来るほんと良い役者です。
 
猿之助の上州土産百両首は、初めてみる演目。猿之助の正太郎と巳之助の牙次郎の男の友情の物語。猿之助も良いのだけれど、ちょっと頭が弱い牙次郎を演じる巳之助が、想像を超える素晴らしい出来でした。ちょっと真面目で線が細いかなあと思っていた巳之助。一心不乱にコミカルに演じていた。長セリフも堂々と。猿之助の相手役として、負けてはいませんでした。そこに一番感動しました。きっと役者として、大きく前に進んだ事でしょう。
亀鶴が悪の三次役。悪も似合ってる。目がいい。花粉症かしら、ずっと鼻をすーすーとすってましたね。男女蔵の与一親分も割といい人、それが似合ってました。
大満足でした。

| 歌舞伎日記 | 21:25 | - | - |
 
七之助を導く玉三郎はアンドロイドかも知れない。2人藤娘必見。猿弥の三番叟で新年を寿ぐ。
2014年初芝居見物は、松竹座の玉三郎舞踊公演。

玉三郎のきれいな事! 年を取っている形跡がないという意味でアンドロイドのごとく。鍛錬の賜物の踊りは、見ている側には、自然な動きにしか見えないところがスゴイ。人間国宝っていうのは当然。唯一無二。

今回は、七之助をつれての演目。七之助も美しい。ほっそりとして儚げが感じがする。二人汐汲は、姉妹の設定。姉の玉三郎だけれども、逆もアリかな。2人踊っていると、踊りが全く分からない私にもその違いが分かるくらい玉三郎のすごさ。きっと教わった通り上手くついていっているのかな。でも、素晴らしい2人。お囃子の立鼓は田中伝左衛門。ラッキー! 一月は歌舞伎座かなとおもっていたので、玉三郎公演に来てたのですね。
 
藤娘が2人。女二人道成寺のように、2人。入れ替わり踊るのではなく、ほぼ2人でシンクロしたり、組合わさったり。衣装替えは、2倍味わえる。藤娘は踊りの大曲。七之助は、必死でついていっている。まだ若いので、これから大物の踊り手になるのかな、なって欲しい。玉三郎の後継者としての技量を積み重ねて。
舞台も大振りのフジの花が沢山垂れ下がり、実に豪華。見応えがありました。

 
新年を寿ぐ操り三番叟は、澤瀉屋の面々で。
笑三郎の千歳、月乃助の翁、厳かでなかなか良い。
お楽しみは、踊り上手の猿弥の操り三番叟。後見の薪車とコンビで、コミカルな踊りが楽しい。人形ぶりは、身体能力が高くないと出来ない。ちょっと太めの猿弥がそう見えないけれど、やってくれるところを見るのが楽しい。
 
お染久松は、七之助の早変わりを楽しむ踊り。通しで亀治郎や福助が演じたのを見た事がある。今日はその一部。かつてその名を残す久松町近くに住んでいたので、舞台の書き割りの隅田川を見て、なつかしい。
何度も眼前でお染〜久松をいったりきたりの変化にくぎつけ。どんな風に変わるのかしらと思いながら。踊りが不案内な私でも楽しめる点がある。最後に玉三郎がお六で登場して締める。中村屋の着流しで登場するのは、18世へのオマージュかも。

 
普通はここで幕引き。お正月なので、七之助、玉三郎、立ち会いを勤めていた役者達、皆さん舞台にすわり新年のご挨拶。大拍手。七之助の挨拶に続き、玉三郎。ここでマイクが登場。異例の事。なんと、12月の歌舞伎座公演後、風邪を引き、体調は良いものの、声がでなくなった。しわがれ声なのでマイクで挨拶。
お客さんは、それでも大喝采。玉三郎曰く「舞踊公演でホッとした。忠臣蔵とかふるあめりかに袖はぬらさじだったらどうなっていたか。」と笑わせ、「お詫びに毎日手ぬぐいをまかせてもらいます」と予想外の大サービスに観客大興奮。
 
手ぬぐいまきでゲットした事のない私。たいして期待していませんでしたが、3列目中央に投げ込んでくれて、わが前にポトリ。初ゲットにやりました。
今年は春から縁起がいい〜 おみくじも大吉でしたし。

初芝居堪能し、今年もめでたく事始め。


 
 
 
| 歌舞伎日記 | 12:43 | - | - |
 
今年の見納め。海老蔵の高師直、憎々しく、菊之助の塩冶判官、悔しく、幸四郎の由良之助は、忠義の士。
歌舞伎座12月昼の部。
 
仮名手本忠臣蔵を初めてみた時、大序が文楽風の人形がでて、人形遣と幕内からの声色で、出演者と役名紹介がある、これか結構面白い。初めに見たときは、知っている役者がちらほら。以来、芝居をみつづけ、役者名も大分分かる様になったのでうれしい。もちろん、有名、人気役者だと、一段と拍手が多くなる。そんな中、小山三も一力茶屋で仲居お鶴役で紹介される。93才でまいにち出演、スゴイな。
 
大序と三段目は花形歌舞伎。若い俳優の組み合わせでフレッシュ。歌舞伎座の大舞台で大役にチャレンジ。こんな配役も良いし、大歓迎。大物役者の数が縁、配役がきっと苦労。花形の抜擢は避けられない。
 
菊之助の塩冶判官はキレイで繊細。役が似合う。松の廊下で切りかかって、とめられて、高諸直を追いかけようと手が空を切る。悔しい場面。なぜか前に勘三郎で見たその姿がオーバラーップ。似ているはずがないけど、なんだか似ていたような。勘三郎が見えたかもしれない。後日、本で読んだが、塩冶判官の役が好きだったとか。

切腹の場面も厳かでありながら、悔しさが表れていた。落ち着いた様子が、亀蔵の薬師寺がわーわーとまくしたてるのと対比があって、一層引き立つ。なかなかガチンコの好演。良かった。

 
海老蔵の悪役、高師直が楽しみでした。意地悪であればあるほど、効果的。初役しかも、三津五郎休演をうけての配役。なかなか良かったと思う。結構憎々しい。コクーンの花咲か爺さんの悪いお爺さんが好演だった。大きな悪い役も得意になってくれるといいな。背が高いのも、悪役がそびえ立つようで良いかも。
 
七之助の顔世御前も良かった。品がある。
 
幸四郎の大星由良之助は、一力茶屋の場もよかったけど、四段目の切腹の場、城明け渡しの場も見応えがある。本当に力いっぱい熱演。見ている方も緊張します。幸四郎の由良之助のベストを見たかもしれない。いろんなものを背負って頑張る姿に感動。
 
最後の道行きは、絵巻物の様に美しい。玉三郎のお軽と海老蔵の勘平。荒事の荒々しさ、ふてぶてしさとかいっさい消し去って、キレイな勘平。玉三郎に導かれて、道行き。きっと先輩役者に沢山教わっているんでしょうね。
 
期待通りの素晴らしい芝居でした。それにしても満員御礼のようで、インターネットでは随分前から売り切れ状態。人気狂言と人気役者の集合のなせる技。

これで今年の芝居の見納め。
今年も沢山楽しませてもらいました。
役者の方々には、健康に気をつけて来年も良い芝居を期待しています。
感謝。

 
 
| 歌舞伎日記 | 23:05 | - | - |
 
海老蔵の寺岡平右衛門が玉三郎のお軽にチャレンジ。錦絵の様。小山三も顔出す一力茶屋。
舞伎座では、11月も12月も仮名手本忠臣蔵。
12月は、逆の順序、夜を見て昼を見る事にした。
 
一番のお目当ては、一力茶屋の場面。玉三郎のお軽と海老蔵の寺岡平右衛門。大物役者と花形。多分異例の組合わせ。もっとこんな組合わせがあっても良いと思う。旧歌舞伎座の閉場後、大物役者が数人亡くなって、不足しているとことに、病気休演の役者もいる。もっと花形役者に機会をあげても良いと思う。確かに昔とやり方が違うけれど、歌舞伎公演の数も多いので、組み合わせを変えないとまわっていかないかも。
 
一力茶屋はなかなかの見ごたえがあった。幸四郎の由良之助は、迫真、迫力がある。通してずっと由良之助が出来るというのは、大変だけれど、力が入る。
初めの場面に小山三が仲居お鶴で登場。知ってる人は知っている芸歴ほぼ90年で歌舞伎最高齢の役者。思わず拍手とかけ声が。しかも、セリフ有り。他の仲居役の役者に手を引いてもらって階段の上り下り。それでも舞台に立つってスゴイ。でも中村屋なのに、高麗屋と一緒にって思ったら、最近上梓された小山三の本「小山三ひとり語り」を読んで、納得。
 
玉三郎のお軽と海老蔵の平右衛門は、錦絵の様。美しい2人。玉三郎の美しさに皆、うっとり。お軽の可愛さは、十分あります。平右衛門は、頑張ってました。重ねて演じているとこなれてくるでしょうね。初役の初々しさを見られて得をしました。お客さん、海老蔵の平右衛門を見たかったと思う。私も一生懸命見ました。役者違いを楽しめる面白い役です。2人のシーンは結構長いので、見応えがありました。
 
團十郎の平右衛門を見たかったなあと思いました。あのドーンとした鷹揚さが懐かしい。
 
もう一つのお目当ては、斧定九郎。定九郎をはじめてみた時、セリフがたった一言で、あとは所作のみで凄みとか色気とか表現するのは、面白いなと思った役。それから、様々な役者をみてきた。12月は、獅童の定九郎、見たかった。キャラ的に定九郎にふさわしい感じがする。でもとてもむつかしい役。舞台を見た次の日にお母さんがなくなったというニュースにビックリ。しかし舞台は休めない。悲しみを秘めて演じ続ける。これからも頑張って。
 
6段目、染五郎の勘平は初見。11月は菊五郎だった。比べるべきではない。染五郎は、若く、この役を継承する花形の一人。回りの役者が良かった。この役も良くなると思う。七之助のお軽は、好きです。悲しいお軽が表現できている。
 
最後討ち入りの獅童の小林平八郎と松也の竹森喜多八の立ち会いが見せ場。スピード感がある。長い立ち会いの最後の方になると、よりスムースになる。獅童の立ち会いに視線がくぎづけ。先月は、この役錦之助。打ち掛けがなかなか腰回りでたくし上げられず、結構気にしながら立ち会いしているのを見ているのもドキドキした。今月は、明らかに衣装が改善されていたかも。
 
色々見所満載でした。次は昼の部楽しみ。ストーリー展開はわかっているので、役者違いを見る余裕と楽しみあり。
| 歌舞伎日記 | 23:46 | - | - |
 
黒塚 四代目猿之助、後シテの鬼女は、キャッツのような茶髪の鬘。老婆からの変身がみどころ。
南座夜の部。さすが土曜日は、よい席のティケットは売り切れ。
後方の席だけれど、花道の横。
役者の出入りがよく見える。また違う景色。
引っ込みは、鳥屋に入ってしまう迄、役の顔してる。当然だけど。

 
御浜御殿綱豊卿の富森助右衛門に中車。仁左衛門の綱豊卿は休演のため梅玉が。
歌舞伎座のセットと比べると、御浜御殿が少々小さい。仕方が無いけど、小さなお宅に見えてしまった。
梅玉の綱豊卿は、真面目できっちりしている。
先輩の胸を借りて、初役をつとめる中車。
お客さんは、香川さんがでてる、頑張っての声援。
中車の声。大きな声が出ている。でも怒鳴っているように聞こえる。
楽日迄声がもたないかも。歌舞伎はマイクがない。でも役者の声は劇場に行き渡る。
時蔵の江島、孝太郎のお喜世で芝居がしっかり締まる。

 
口上は、藤十郎、猿之助、中車の3人だけ。
各地で襲名披露の口上をみたけど、〆の
3人挨拶は、ちょっとさみしいかも。
猿之助も中車も長らく南座にでていないので、歴史的出来事みたい。

 
猿之助の黒塚を見るのは、2度目。
前シテの老婆が腰を落としたゆっくりとした動きと、あとシテの鬼女の大きな勇ましい動きとの対比がいい。
ちょっとキャッツみたいな鬘がいいな。また見たい演目で満足満足。
京都の某料亭の部屋に飾ってあった猿之助の隈取りは、黒塚のものだったのだと気づく。

 
鬼と絡む猿弥の踊りがコミカルだけど、そういう風に見せる所作がすばらしい。
ちょいとブレイクダンス風。踊りも良いし、演技も良い、良い役者。

 
藤十郎と翫雀の新口村は、美しいカップルにしか見えない。
顔を隠すござがとれた時、観客からほう〜っとため息がでるぐらい。
藤十郎は魔界にすんでるような。どうして若々しくみえるのでしょうか。
所作事でしたが、前段の封印切りがあって、このシーンというのが彷彿。

 
児雷也は、ずっと前に通し狂言で見た事がある。
今回はショートバージョン。児雷也が変身して蝦蟇になる。
この蝦蟇が見得を切ったり、妖術を使ったりで、子供でも楽しめる演目。なかなか面白い幕切れ。

南座の顔見世見物。良い年越しできそうです。

 
| 歌舞伎日記 | 20:50 | - | - |
 
四代目猿之助の狐忠信は必見。桜吹雪の宙乗り引っ込みは圧巻。手を伸ばして桜吹雪をつかんで運試し。
まずは南座顔見世の昼の部を12月2日に。

ちょうど祇園舞妓総見にあたり、華やかでした。舞妓の到着を待つカメラマン達で正面玄関はいつもよりごった返し。しかもカメラマンに写真を撮ってもらうべく、舞妓が外題表の前でならんでカメラに向かってにっこり。老若男女がシャッターを押すにぎやかさ。


下手の桟敷にずらっと舞妓立ちが並ぶ壮観さ。左桟敷にも、あわせて40名はいます。本当に南座の顔見世らしく。


 
お目当ては、四代目猿之助の狐忠信。ここで定式幕が福山雅治によるスペシアルデザインに。
先代3代の隈取りを重ねたデザイン。今月で見納め。



最前列での観劇はド迫力でした。定式幕を見上げる席です。


猿之助の立ち役がしっかり目になじんできます。侍のどっしり感との対比が生きる。子狐の可愛らしさ、俊敏さは、この人が一番かもしれない。最近歌舞伎座でみた大物役者の狐忠信とは、全く違う。スピード感、一所懸命さが良い。何度見ても驚く事ができる。宙乗りは、首が痛くなるぐらい見上げて、猿之助子狐が3階席の奥へ引っ込むのに大拍手。そこで桜吹雪がどっとでて、ひらひら舞いおりる。これぞ歌舞伎って感じです。
 
段四郎も久しぶりで見た。法眼役。病気でお休みしていたせいか、以前と比べてハリ、元気がない。襲名披露に列座が久しいかも。脇役としては素晴らしい役者なので、元気になって欲しいと思っているところに、休演の知らせが残念。後日いく夜の部の口上でみられるといいけど。
 
藤十郎が義経、いつ見ても若い、みずみずしさが、不老不死の妖怪のよう。すばらし事。秀太郎も静役が素晴らしい。声色が若い女。なかなかいけている。大先輩が脇をしてくれる襲名披露の醍醐味。
 
香川さんは、じいさんばあさんに出演。半沢直樹を見てから、どうしても、大和田常務風に見えてします。中車として、修行継続中。るん役の扇雀がとっても良かった。右近の悪役ぶりも。すべて回りに支えられていた。お爺さんぶりがリアルっぽくて、歌舞伎っぽくないと見える。頑張って。
 
二人椀久の愛之助と孝太郎は、切なく、しっとり、よかった。愛之助は当然ながら、黒崎風ではない。
 
道行きの時蔵、梅枝親子の踊りは、美しい。梅枝の美しさが良い。
 
厳島招檜扇は、笑三郎の九重姫と壱太郎の祇王の舞が目を引く。笑三郎あまり瞬きしない。ちょうどオペラ歌手が息継ぎするのがどこだろうって感じ。壱太郎は女優のような顔。キレイ。目はしょっちゅうパチパチ瞬く。近くだから見えるのかもしれない。私たちが瞬きするのと同じ。これが普通。スゴイのが笑三郎。
 
南座の顔見世は特に盛りだくさん。
楽しゅうございました。
| 歌舞伎日記 | 23:10 | - | - |
 
国立劇場で伊賀道中双六通し狂言。これで「沼津」がよく分かる。鍵屋の辻の決闘つき。必見。
国立劇場で伊賀道中双六の通し狂言があるというので見てきました。
今迄「沼津」という名場面を何回が、違う役者で見たことがあります。
前後の脈絡は、筋書き等であらすじを読んで理解しなくてはなりません。
 
通し狂言より、名場面を切り取って公演というのが今の歌舞伎座の公演です。それもいいですが、今回のように通しで見られるのも有り難いです。国立劇場が、歌舞伎座と違うタイプの公演をするというのも良いですね。
 
週日ということもあってか、席にはちらほらと空席があり、もったいないなあと思いました。国立劇場なら例えば三等席は1500円という手頃な価格です。
 
ホワイエでは、幕間に黒子の着ぐるみがでて来て、ファンサービスです。ユルキャラの、お客さんのうけはまあまあでした。ハイタッチのお手々が少々汚れているのが気になりましたが、一応ハイタッチしました。
 
前段は、橋之助が主役の唐木政右衛門、適役。孝太郎のお谷も良かった。発端で敵討ちの必要性が生じ、沼津で敵味方に分かれた親子が再会する。その親子は実世界の親子が逆の役で演じる趣向も話題のひとつ。藤十郎が呉服屋十兵衛、生き別れになったその親平作を息子の翫雀。翫雀は上手い老け役。それにしても藤十郎は若い。今迄見た沼津も名優が熱演。今回もなかなか良かった。
 
後半の敵討ちが、鍵屋の辻の敵討ちで、3大敵討ちのひとつだとか。荒木又右衛門の36人切りという出来事を狂言にしている。大勢の立ち回りがスケール感があって楽しい場面。所作が上手いと、見ていて安心。
 
一度は通しを見たかったので、満足。
| 歌舞伎日記 | 23:47 | - | - |
 
仮名手本忠臣蔵 一緒に討ち入りました。福助休演前に見られてラッキー!
ニュースで、昨日より福助が体調不良で休演とありました。

幸運にも休演直前に舞台を見ました。今月のお目当ては、一力茶屋の吉右衛門の由良之助と福助のおかる。本来ならこれに仁左衛門の寺岡平右衛門の超豪華キャストでしたが。仁左衛門は、暫くお休みされています。見応えのある一力茶屋でした。由良之助をやる役者それぞれに良いですが、吉右衛門の由良之助も大好きです。

福助おかるは、登場シーンから、声がかれていたので、ご本人もきっと気にされていたでしょうね。浄瑠璃が入っている時、なんか変な音がしたので、おかるが咳払いをし、ビックリしました。舞台上で滅多にない事です。しかもおかるに注目があたっている場面で。よほどの事だったのでしょうね。

つらそうな声以外は、最高でした。平右衛門とのやり取りは、とても可愛らしく、そして嘆きに変わっていくところは、ぐっときますね。代役が芝雀。最近も拝見。とても良かったし、吉右衛門との相性も言いでしょうね。決して遜色ない代役で良かった。

大星力弥で鷹乃資君を久しぶりに見かけました。お父さん亡き後、大きくなって、重要な役度どころを勤めていてうれしかったです。良い顔立ちが役にあっています。頑張って欲しいです。お客さんから天王寺屋の声がかかり、大きな拍手が。きっと頑張っての応援です。

梅玉の平右衛門は、滅多にされる役ではないかもしれませんが、とっても上品な感じです。足軽奴なので、軽妙さがもっとあると良かったかもしれませんが、人それぞれの味なのですね。今年は梅玉は、いろんな助っ人に大活躍です。貴重な役者さんです。

 
前後しますが、5段目の斧定九郎の松緑、綺麗でした。セリフがほとんどなく、そこにいるだけで悪、殺気を伝えなければいけない役で、こんな役もあるのも歌舞伎ですね。所作だけで表現するのは、パントマイムの様でもあります。
6段目の菊五郎の勘平は、初見。音羽屋型ということですが、違いを見つけるほど歌舞伎通ではありません。重々しいですかね。時蔵のおかるがよかった。時蔵の演じる役はどれも好きです。
 
最後討ち入りは、見せ場が、橋の上での立ち会い。敵方の小林平八郎の錦之助が立ち会う。小袖にかくれて登場、そして小袖を脱ぎ、体に巻き付けて決闘となるところが、なかなか帯の間に小袖をまとめられない。観客もハラハラ、どきどき。上手く入らないながらも、セリフと所作がある。その後も何度もずり落ち、その都度帯に挟み込むが結局うまくいかない。ちょっと可愛そうな感じでした。見ている方は、挟み込まなくても邪魔になっていないから大丈夫っておもうんですけど。でもビジュアル的に、小袖の裏地の赤がべろっと見えているので、それは侍としてはNGなのかなと思って。歌舞伎では失敗があると、楽屋で罰金を払うということなので、皆におごっているでしょうね。ライブだからこんな事が見られるのも、役者さんには悪いけど、ちょっと楽しい。スミマセン。
| 歌舞伎日記 | 10:48 | - | - |
 
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